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「特定連合国裁判被拘禁者等に対する特別給付金支給法案」の提出について

 本日(5月29日)衆議院に「特定連合国裁判被拘禁者等に対する特別給付金の支給に関する法律案」が提出されました。
 戦後63年、1955年4月に私どもが同進会を結成して運動を始めてからも53年の長い時間が経過しましたが、日本の国会が私どもの訴えを受け止めて、初めて韓国・朝鮮および台湾人のBC級戦犯者問題に向き合い、象徴的な補償を行うための法律案が提出されたことに深い感銘を受けました。
 東南アジア各地で処刑された仲間や「スガモ・プリズン」から仮釈放された後の長い戦後の闘いの中でこの世を去っていった多くの仲間のことを想い浮かべ、ようやく日本国による公式の対応実施に向けて動き出したことを評価し、感謝申し上げます。
 これまで法案提出のためにお骨折りいただいた、松井孝治民主党NC内閣部門担当大臣、泉健太衆議院議員、円より子民主党副代表、石毛えい子前衆議院議員ら関係議員の皆様のご尽力に、心よりお礼申し上げます。
 提出された法案の内容については、第1条(趣旨)に記されている「特別の事情等」などについてもうすこし分かりやすく丁寧に書き込んでいただきたいとの希望を当事者としては持っています。今後の審議の過程で、できれば当事者の元戦犯や遺族が陳述する機会も設けていただき、そうした気持を直接にお聞き届けいただけますよう要望します。
 当事者はいずれも高齢に達し、病床に伏している者も少なくありません。この法案が早期に審議され、広く各党・各議員のご理解と支持を得て、一刻も早く可決・成立されますよう切望しています。

   2008年5月29日
       韓国・朝鮮人元BC級戦犯者・同進会 会長 李 鶴 来
                                 (1927年4月5日生・81歳)
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